「Traces」 人間が「名前のある誰か」になる時、顔がはっきりわかるということは重要な要素の一つとなる。 目元を描かないことでその人物は匿名性を帯び、「誰でもない誰か」になる。「誰でもない」 しかし、「誰か」である人物たちは、私であるかもしれないし、鑑賞者であるかもしれない。 ある人に起こった悲劇は、それ以外の人にとっては喜劇となることもあるが、喜劇に湧いた人たちの元に同じような悲劇が起こらないとも限らない。 そして、私はその「誰でもない誰か」が織りなす物語を銅版画技法を用いて描いている。 「誰でもない誰か」の物語が誰かに響くことを願いながら。
助成金・レジデンス
第1,2,3,6,7,8,9,10,11,13回 三菱商事アートゲートプログラム
2009年度三菱商事アートゲートプログラム奨学生
中国国際版画芸術村(中国、深セン市)
WCAS RESIDENCE(韓国、保寧市)
小山市若手芸術家育成支援事業助成金