福岡伸一著『動的平衡』によれば、生命現象の核心を解くキーワード、それは「動的平衡」(dynamic equilibrium ダイナミック・イクイリブリアム)。 老子や荘子の「気」の思想において、宇宙は「気」の動的平衡と考える。また、気が生命力や活動力の根源でもあると考えた。 私は、様々な筆致の運用に基づいて仮山石(庭石、文人石)を画面に描き出すことである。 ここで、生や命や光など諸要素が中国伝統の「気と気韻」の思想にもとづいた様々な表現への挑戦である。 絵画の常識を超え、21世紀の新たな表現、絵画の可能性を切り拓く試みである。